このアトラスについて
日本の過去の空を、地図と時系列で辿るための道具です。 予報はしません。ここにあるのは観測されたものと、そこから導いたものだけです。
3 つの区分
画面に出る値は、必ず次のどれかとして示します。混ぜません。
- 観測値 気象庁・国立環境研究所が公表した測定値そのもの。
- 派生値 平均・移動平均・平年差など、観測から素直に計算したもの。
- AI 由来 Autoencoder の表現から出した異常度・類似度・クラスタ。観測された量ではありません。
「データなし」を 0 と書かない
観測されなかった日と、観測して 0 だった日は違います。地図では、値のある地点を 色の付いた丸で、データのない地点を輪郭だけの丸で描き分けます。
気象庁の値欄には記号があります。-- は「その現象がなかった」で、 降水量なら 0 mm という観測値です(欠測ではありません)。0.0 は「あったが 0.5 mm に満たない」。× /// と空欄が欠測です。) は準正常値(資料が 8 割はある)、] は資料不足値で、 後者は値を採りません。
補間しない
観測地点は日本全国に均等には無く、とくに温室効果ガスは 3 地点しかありません。 観測点の無い場所の値を作って「観測値」のように見せることはしません。
AI が出す値の意味
日ごとの全国の気象を 1 本のベクトルにまとめ、Autoencoder に通します。 元に戻したときの誤差が大きい日ほど「学習した並びから外れている」ことになり、 その順位を 0〜100 で表したのが異常度です。
- 異常度は災害の危険度ではありません。
- 変数ごとの内訳は「再構成誤差への寄与」であって、原因の説明ではありません。
- 似た日は、季節だけで似てしまうのを避けるため、既定では同じ時期どうしで比べます。
- クラスタの番号はモデルが付けたもので、説明のラベルは人が後から付けています。
収録の範囲
気象は国内の現役気象官署 155 地点の日別値。大気汚染は全国の測定局の時間値を 日別に集約したもので、時間値が公開されているのは 2009 年度以降です。 温室効果ガスは綾里・南鳥島・与那国島の月別値で、二酸化炭素は 1987 年から。
作り方
取得・正規化は Python、表現の学習は PyTorch、画面は Next.js と MapLibre GL JS。 サーバ側の処理は持たず、静的ファイルだけを配っています。 設計と実測の記録はリポジトリにあります。